「患者さんの立場にたって商品を開発している」のが、大阪で開業医支援会社を運営している「メディサイト」だ。 パジャマ上に羽織るおしゃれなベストや、抗ガン剤などで頭髪の少なくなった人のために格好のいいバンダナ風の帽子を送り出している。 大病院での販売が決まるなど徐々にユーザが広がってきている。 この商品開発に当たったのが、メディサイトの「生き生き着」プロジェクトマネージャーの松村敦子さん。同社の代表は夫の松村眞吾さんだが、患者用の衣料品開発を行うのはもっぱら敦子さんの仕事。 商品開発のきっかけになったのが、あるNPOが入院患者にアンケート調査して、衣料品に対する要望・不満を聞いたことだ。 そうした不満に対して自分なりに商品を作ってみて、病院関係の展示会に出展したところ、関心を集め、TVのワイドショーで紹介された。 患者や患者の家族から問い合わせが殺到することとなった。この患者からの関心の高さに後押しされて、本格的な物作りを決意、元縫製工場のオペレーターなどを募り、主婦の手作りチームを作った。 またいくつかのイベントに出展、銀座松屋が世界からユニバーサルアイテムを集めた「あったかフェア」にも出展した。 敦子さんは今後の事業展開について、次のように語っている。 「現在は2アイテムでやっていますが、まず素材を変えるなどしながら、アイテムを広げたい病院発で生まれた商品であり、病院をぐるっと見渡してあったらいいなと思う商品を作っていきたい、 またお金や時間の問題もあり、全部をオリジナルで開発することもできないので、オリジナルと並んで、私が見つけた何かを出していきたい」。 ユーザーの気持ちにたった開発を今後も貫いていく。 |